コラム

運用と保守の違いとは?システム運用保守の仕事内容や外部委託するメリット

運用と保守の違いをご存知でしょうか?コンピュータ関連機器を使用する企業では、システム運用や保守という言葉を耳にすることもあるかと思います。今回は、運用と保守の違いや仕事内容、システム運用保守を外部委託するメリットについてご説明します。

運用と保守の違いとは?システム運用・保守それぞれの役割

「ひとり情シス」という言葉があるように、近年、中小企業を中心に、情報システム部門をスリム化しようという動きが進んでいます。ですが、実は情報システム部門の仕事は多岐にわたるため、実際ひとり情シスでは対応が難しいという場合も少なくないのです。
まずは、多岐にわたる情報システム部門の仕事内容を、運用と保守に分けて、それぞれご紹介します。

システム運用の仕事内容

システム運用とは、システムが正常に稼働しているかどうか、システム自体を日々監視することで、システムの利用やサービスを不具合なく継続させるのが主な仕事内容です。

  • システムの実行・停止・監視作業
  • データの投入・データ収集
  • データのバックアップ作業
  • サーバーやアプリケーションの操作
  • 急なアクセス増加への対応
  • ハッカーなどからシステムを守る

万一システムに不具合が起きたとき、バックアップしておいたデータがあると損失を最小限に抑えられます。また、ハッカーなど外部からの攻撃や情報流出が起こらないように、セキュリティ状態を監視するのもシステム運用の大事な仕事内容と言えます。

システム運用に活かせるスキル

  • 基本情報技術者試験の合格
  • インターネット技術者認定資格
  • システム全般に関する幅広い知識
  • 順序だてて作業する能力

基本情報技術者試験とは、経済産業省が主催する国家試験で、合格率は20~30%です。難易度が高い試験であり、プログラムに関する基礎知識や言語の基礎を所有している人が合格できます。また、システム運用の仕事は、開発者ほどの知識は必要ありませんが、システムを正常に稼働させるには幅広い知識を持っていなくてはなりません。
また、インターネットに関する幅広い知識が無ければ合格できないインターネット技術者資格も、システム運用の仕事に活かせるでしょう。システム運用は日々の業務を円滑に、そして安全に行うために、縁の下の力持ち的な役割を担っています。システム運用の作業内容は多岐に渡るため、抜けがないよう順序だてて行う必要があります。

システム保守の仕事内容

システム運用の仕事内容が、システムを監視してシステムトラブルを未然に防ぐことだとすれば、システム保守の仕事内容は、トラブルが起きてしまった後に臨機応変な対応を求められることが多いのが特徴です。

  • 故障した部品等の修理・交換
  • システムのメンテナンス
  • 不具合の原因究明
  • システムのアップデート
  • 新しいシステムを導入

システム保守の主な仕事内容は、システムにトラブルや不具合が起きた際、その原因を特定し、可能な限り速やかに復旧・改善させるところにあります。不具合の原因が判明したら、同じ不具合が起きないようシステムを変更したり、新しいシステムを導入したりして改善する必要があります。
また、定期的にシステム点検を行うなどして不測の事態に備えることも、システム保守の役割です。

システム保守に活かせるスキル

  • シスコ技術者認定
  • システム全般に関する広い知識

シスコ技術者認定とは、シスコ製品(シスコシステムズ社)に関する世界共通基準の技術者認定資格で、5つのレベル分けがされています。システム保守の仕事にも、システム運用と同様、サーバーやネットワークに関する幅広い知識が求められます。シスコの資格(ExpertやArchitect)を所有しているということは、高い技術を持った証拠なのです。

システム運用・保守それぞれに必要なスキル

システム運用とシステム保守、どちらの仕事にも必要なスキルについてご紹介します。

  • 初動対応や経験
  • 判断力
  • PDCAスキル
  • 新しいことを学ぶ姿勢
  • コミュニケーション能力

システム関連のトラブルが起きたら、まずは初動対応が大事です。不具合が起きた原因を迅速に特定し、改善することで大きな損失を防ぐことができます。また、トラブルの種類や原因は様々なため、ケースバイケースの対応が求められます。経験豊富な技術者ほど臨機応変に対応できるでしょう。何をするべきかを明確に決める判断力も必要です。
PDCAスキルとは計画・実施・確認・対策をとること、そして年々新しいシステムやソフトウェアが開発されるコンピュータ関連機器の運用保守を担当するなら学ぶ姿勢も必要なスキルでしょう。これまでの経験や知識はもちろん大切ですが、新しいことをどんどん取り入れたり将来のために学んだりするという姿勢も必要です。
社内の情報システム部門の場合、技術以上に求められるのがコミュニケーション能力です。例えばシステム運用の場合、従業員からシステムに対する要望などを聞き取り、より使いやすくしていくという業務も必要になりますし、システム保守についても、トラブルが起きた場合に状況を具体的に説明したり、関係者に協力を仰ぐなど、様々な人達と連携をとって作業を行う必要があります。

運用と保守は分けるべき?

近年、中小企業の多くはコスト削減の観点からひとり情シス化を推進する傾向があります。考え方は様々ですが、運用と保守は、その仕事内容と役割を分担させ、コミュニケーションを密にとりながら仕事にあたるのが望ましいと考えます。
運用と保守を分けるべき理由のひとつに、ひとり情シスへの負担がかかり過ぎることがあげられます。企業の根幹となるステムの運用保守をひとりで順序だてて行うのは大変負荷のかかる作業です。どんなに優秀な従業員でも限界がくればダウンします。ひとり情シスの場合、担当者が不在の状態で不具合が生じてしまうリスクを考慮しなければなりません。つまり、複数の担当者がシステムを把握しておくことがトラブル予防になりますし、万一トラブルが発生した場合も早期解決につながるというわけです。

保守の外部委託とは?保守を委託するメリット

システム運用と保守を分ける場合、システム保守を外部委託する企業も増えています。システム保守は、万一の場合に豊富な知識と経験を活かして迅速に対応しなくてはならないため、その道のプロに外部委託する方が安心できると考える企業が多いからです。
システム保守を外部委託するメリットは次のとおりです。

  • 従業員の業務負担を軽減
  • トラブルの早期対応
  • セキュリティ強化

システム保守を外部委託することで、ひとり情シスであっても、情シス担当者はシステム運用業務にだけ力を注ぐことができます。また、外部のエンジニアと関わることで刺激を受け、従業員の向学心や技術アップにもつながります。
万一トラブルが起きてしまった場合も、適切な知識と技術を持ったプロの手によって、迅速な復旧作業が期待でき、もちろんセキュリティの強化も図れます。
たしかに外部委託すると、社内の情シス担当にシステム保守のノウハウが身につかないという意見もあります。システム保守を外部に丸投げするのではなく、情シス担当者と外部の保守担当者が密にコミュニケーションをとりながら一緒に作業をすることで、きっとノウハウも身についていくことでしょう。

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運用と保守の違い、それぞれの仕事内容や役割についてご説明してきました。ひとり情シスの企業が増えるなか、従業員の負担軽減やセキュリティ強化をご検討されている場合には、ぜひアクシスコンピューテックにシステム保守をお任せください。万一のトラブルにも経験豊富なエンジニアが迅速に対応いたします。また、アクシスコンピューテックでは、サーバーやシステムの導入から運用保守まで、コンピュータ関連機器に関する一連の業務をワンストップで行っております。メーカー保守終了後のEOSL(第三者保守)も対応可能です。コンピュータ関連機器に関するご相談は、アクシスコンピューテックにぜひお気軽にお問い合わせください。